乙姫劇団 #297

スポンサーリンク

沖縄版宝塚

私は、今から41年前の19歳の時に「乙姫劇団」に入団して、2年くらい団員でした。

乙姫劇団は1949(昭和24)年に沖縄民政府の許可を得て、女性だけで結成された劇団。 団長は、上間 郁子(うえま・いくこ1906~1991)琉球歌劇で大人気を得、多くの女優が誕生した。2代目団長、間 好子(はざま・よしこ)の死後間もなく、2001年11月閉団を決めた。最終公演は02年5月(琉球新報より引用)                        伝統の歌や踊りを総合芸術としてみごとに実現し、戦後50年続いた。

17歳の年に、大阪から沖縄に帰ってきて、何かしたくて

ちょっとだけ、琉球舞踊を習っていました。

でも、宝塚歌劇が好きだった私は、あまり好きになれず

楽しくありませんでした。

沖縄では、簡単に宝塚歌劇を観ることができなかったので

大阪に帰りたいと、何度も思いました。

そして、ひょんなことから、沖縄にも宝塚歌劇団みたいなところが

あることを知り、友人の紹介で「乙姫劇団」の当時の団長の間 好子先生に会いに行き

なんのテストもなく、入団を許可されました。

間 好子(はざま よしこ、1928年 ~ 2001年10月12日)は沖縄県出身の俳優、脚本家、演出家。劇団「乙姫劇団」二代目団長。琉球舞踊「玉城流乙姫要乃会」会主。(沖縄県文化功労者表彰、沖縄県指定無形文化財「琉球歌劇」保持者。      本名:上間 好子(うえまよしこ)

乙姫劇団では、琉球舞踊と民謡、沖縄芝居をしていましたが

沖縄芝居は、琉球王朝時代のもので、全て方言でした。

大阪から来た私には、チンプンカンプンでした。

まるで、英語を聞いているような、日本語ではない感じでした。

宝塚と全く違うと、なかなかなじめませんでした。

当時、食事をしながら、歌や踊りが観れる「沖縄迎賓館」という所が

那覇市にありました。(現在はありません)

そこのステージが、私のデビューとなり、琉球舞踊をいくつか踊っていました。

ステージは、1日2度あり、年中無休でした。

それが、何カ月間かの契約でした。

19時からショーが始まるので、毎日17時頃に楽屋入りしていました。

1人で髪を結えない、私たち若手のかんぷー(沖縄の髪型)は

大先輩が毎日結ってくれました。

舞台化粧は、自分でしていましたが、慣れなくて下手でした。

怖い先輩にしょっちゅう叱られていました。

しかも、方言だったので、方言を聞き取れなかった私は

別の先輩に通訳してもらっていました。

方言が全くわからなかった私は、先輩方から

「ウチナーグチヌワカラン、ウットゥンチャー(方言をしらない後輩)」

と言われていました。

乙姫劇団では、先輩のことを「〇〇姉さん」と呼んでいました。

母と同じ年の優しい先輩がいて、その先輩は可愛がってくれました。

怖い先輩と優しい先輩の2人は、男役でした。

普段は、髪が長くてアップしているので、普通のおばさんでしたが(失礼ですね 笑)

化粧をして衣装を着ると、今でいうイケメンに変身していました。

そのギャップに驚き、かっこいいと思いました。

沖縄芝居で、1度舞台に出たことがあったのですが

練習も、そんなにしていないのに先輩方は、凄く上手で

舞台に出ていて、あまりに感動して、涙が出ました。

間 好子先生は、身長は153cmくらいだったと思いますが

身長の低さを感じさせないくらい、カッコよくて

二枚目も三枚目も、こなせる素敵な俳優でした。

成人式の時「沖縄迎賓館」 の舞台で、一緒に写真を撮ってもらいました。

そして、その年に半年間の琉球舞踊の仕事があって

福島県の旅館で、毎日ステージで踊っていました。

仕事を終え沖縄に戻って、しばらくして退団しました。

20年前の2001年10月13日(享年73歳)に

間 好子先生が亡くなり、告別式に行きました。

そして、最後のお別れと、感謝を告げました。

その後に、乙姫劇団が解散して、後身の「劇団うない」ができたそうです。

乙姫劇団も素敵な劇団でしたが、やっぱり私は、宝塚の方が好きでした。

今まで、乙姫劇団に入っていたことをすっかり忘れていました。

今日、なぜかわかりませんが、急に思い出し記事にしました。

では、本日もお読みいただき、ありがとうございました。感謝いたします。

コメント

  1. やんばる より:

    『乙姫劇団』聞いたことがあります❗️そこの劇団員の経験もあるとは、ぷちひろさんの人生経験の豊富さに驚かされます。

  2. 小宙(こひろ) 小宙(こひろ) より:

    やんばるさん 
    いつもコメントありがとうございます。
    なぜかわかりませんが、乙姫劇団にいたことをすっかり忘れていました。

タイトルとURLをコピーしました